ニチアス

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研究開発

Research & Development

研究開発について

当社グループの研究開発活動は、鶴見研究所(神奈川県横浜市)、浜松研究所(静岡県浜松市)の2研究所と各事業部門の技術開発部からなる体制で推進しています。

研究開発の実施にあたっては、各事業部門の技術開発部はお客さまに密着した製品・工法の開発を担い、研究開発本部は基礎的な研究と将来技術の開発を担っています。同時に、開発課題に応じて事業本部と研究開発本部が柔軟に連携し、製造課題に関しては、技術本部、工場、製造子会社と円滑な連携を図っています。当社の研究開発本部には、基礎研究と将来技術の開発を推進する研究開発部門、熱測定・耐火技術・CAEの専門部門、化学分析の専門部門を設置しており、「断つ・保つ」の技術に関する研究開発を支えています。


鶴見研究所


浜松研究所

注力している取り組み

当社の5つの事業を支える研究開発を、成長や変化が著しい市場向けと、産業界になくてはならない製品向けの2つに分類し、バランス良く進めています。

高度先端産業分野である半導体装置関連では、より高い加工精度やクリーン度などに関して技術革新が求められており、それに応じた研究開発が必要です。地球温暖化など環境問題への対応要求が増大している自動車部品関連では、内燃エンジンを支える製品への要望に応えつつ、電動車用の新製品開発にも積極的に取り組んでおります。プラント向け製品や建材製品などでは、安全に安心して使えるように製品改良や技術サポートを進めています。

また、「断つ・保つ」の技術の基盤強化も大事にしています。その研究開発の一例が、当社が開発した高温熱物性を測定する技術(周期加熱法による熱拡散率測定方法)の国際規格ISOへの登録です。これまで軽量な繊維質断熱材の高温熱物性を、精度よく測定する公的な規格がありませんでしたが、周期加熱法はその価値が認められ国際的に認知されました。断熱技術のパイオニアとしての期待に応える活動も継続してまいります。

今後の課題や展望

持続的成長が可能な産業への変革、カーボンニュートラルな社会への変革、情報通信技術の発展が牽引する技術変革などに伴い、当社の技術に期待されることも大きく変わってきています。これからの大きな変革の時代であっても、6つの「断つ・保つ」の技術を軸に、新製品開発を進めていきます。

カーボンニュートラルへの対応については、2つの視点で取り組んでいきます。まずひとつは、省エネルギーなどに貢献する「断つ・保つ」の製品を発展させ、お客さまや社会のカーボンニュートラルに貢献できる研究開発です。もうひとつは、自社のものづくりをカーボンニュートラルに変えるような、新たな製法開発や製品開発です。環境配慮型設計製品のコンセプトをかかげ、研究開発を加速してまいります。

また技術開発力の強化、「断つ・保つ」の技術の強化には、人材育成や先端技術の活用が重要と考えております。

特に若手技術者の育成は重要な課題であり、「断つ・保つ」の技術の教育や課題解決手法などの教育を進めています。全社の若手社員を対象とした集合研修では、問題解決手法の習得を目的とし、普段の業務とは少し毛色の異なる課題にチームで取り組み、チーム間で順位を競いあい、真剣さと遊び心のある研修を実施しています。若手の自主性と問題解決能力が、当社の実力になることを期待しています。

今後はカーボンニュートラルや人材育成とあわせて、施工技術などの研究開発への活用にも果敢に取り組み、研究開発手法の高度化に取り組んでまいります。