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取扱説明書

ボルテックスガスケット

No.G-V-131-R10 (2019/5/17改訂)

 

【目次】

1.はじめに

2.ボルテックス® ガスケットとは

3.対象製品

4.選定及び設計上の注意事項
 4.1.ガスケット選定上の注意事項
 4.2.設計上の注意事項

5.使用上の注意事項
 5.1.保管方法
 5.2.取付方法
 5.3.ボルト・ナット
 5.4.締付方法
 5.5.異形ボルテックス® ガスケットについて
 5.6.大口径ボルテックス® ガスケットについて

6.廃棄に関する注意事項

7.その他の注意事項

 

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1.はじめに

 この取扱説明書は、ボルテックス®ガスケットを正しくお使いいただくために、設計・選定、保管、装着、廃棄等における注意事項を示すものです。
 ご使用の際は、この取扱説明書をよく読んでからお使いください。
 ボルテックス®ガスケットは、本来の使用目的である“ガスケット”以外の用途には使用しないでください。

 

 

2.ボルテックス®ガスケットとは

 ボルテックス®ガスケットは、V字形をした金属製薄帯板(フープ)と、非金属製材料のクッション材(フィラー)を交互に重ね、うず巻状に
 巻き付け、その巻き初めと終わりを強固に溶着仕上げしたもので、配管・機器用のシール材として使用します。
 対象フランジのガスケット座に合わせて基本形、内輪付、外輪付、内外輪付の4種類の形状があります。

 

 

3.対象製品

 この取扱説明書は、弊社の取り扱う次のボルテックス®ガスケットを対象として作成したものです。
  対象はフィラー材料に膨張黒鉛テープ、NAペーパー、PTFEテープ、マイカテープ等の材料を使用したボルテックス®ガスケットです。
      TOMBO No.:1804­GRシリーズ,1804­NAシリーズ,9090シリーズ,
                    1809シリーズ,1809­ALシリーズ,
                    1804-GMシリーズ,1804-GHシリーズ,1804-GSシリーズ

 


4.選定及び設計上の注意事項

 4.1.ガスケット選定上の注意事項
  (1)設計温度・圧力及び使用流体に十分耐える材質を選定してください。 次の流体にボルテックス®ガスケットを使用するときは特に注意して
     ください。
     また、耐熱性、耐圧性は流体によって異なることがありますので、使用流体ごとに確認してください。

   ①支燃性ガス
    グラシール®ボルテックス®、NAボルテックス®はフィラーに可燃性材料を含んでいますので使用しないでください。
    酸素用ナフロン®ボルテックス®が適しています。

   ②強酸化性流体
         下記の流体は膨張黒鉛を酸化消失させますので、膨張黒鉛を使用したボルテックス®は使用しないでください。
     ナフロン®ボルテックス®が適しています。

   ③高温流体
         フープ、及び内輪の材料は使用条件に十分に耐えるものを選定してください。
    450℃以上で流体に酸素が含まれる場合、ボルテックス®ガスケット-GSは使用しないでください。流体の酸化力が弱い場合には、
    ボルテックス®ガスケット-GM、ボルテックス®ガスケット-GHが使用できます。
   ④腐食性流体
    フープ、及び内輪の材料は使用条件に十分耐えるものを選定してください。
   ⑤酸性流体
    NAボルテックス®はご使用しないでください。 
    グラシール®ボルテックス®、またはナフロン®ボルテックス®が適しています。

  (2)管フランジ用ガスケットとして使用する場合は、ガスケット厚さは原則として 4.5㎜としてください。

  (3)ガスケット形状は、下図(フランジ座種類と適正ガスケット形状)に従って選定してください。


  (4)ボルテックス®ガスケットは比較的大きな締付力を必要とするため、低圧用フランジ(JIS 2K、5K、真空フランジ等)には
     使用しないでください。
  (5)アルミニウムフランジには、TOMBO No.1809­AL 以外のボルテックス®ガスケットは適用しないでください。
     フランジを傷付ける可能性があります。
  (6)スモールメール/フィメール又はスモールタング/グルーブ座には原則としてボルテックス®ガスケットは使用しないでください。
  (7)内輪、外輪の材質が炭素鋼の場合、保管中の錆の発生を防ぐため、表面にめっき処理を施しています。そのため、次の点にご注意ください。
       ・めっきの耐熱温度は200℃です。
       ・めっき成分の微量な溶出にも注意が必要な場合は、ステンレス鋼をご使用ください。 

 

 4.2.設計上の注意事項
  (1)シールに必要なガスケットの締付荷重は次のとおりです。
   ①通常の液体シール
    JIS B 8265等に規定されたWm1、Wm2のうち大きい方の荷重がシールに必要な荷重です。
   ②ガスシール等漏れやすい流体のシール
    JIS B 8265等に基づく締付荷重では、ガス系流体は浸透漏洩する恐れがあります。
    Wm1、Wm2に加えてガスケット接触面積当たりに次表のσ3の面圧がかかる締付荷重を計算し、このうち最も大きい荷重がシールに必要な
    荷重です。

  (2)フランジ及びボルトは、ガスケットに必要な締付面圧を与えることが出来る充分な強度を持ったものとしてください。
     特にJIS、JPI等の規格フランジの場合、ボルトはSNB7等以上の高張力ボルトを使用することをおすすめします。

  (3)ガスケット座はJIS B 2220-2012の表面仕上げに準じ、下記の表面粗さの先丸工具を用いた旋削仕上げを推奨します。
       ・液体シールの場合:6.3μmRa以下
       ・ガスシールの場合:3.2μmRa以下

  (4)ボルテックス®ガスケットの寸法を個別に設定する場合、ガスケットの本体幅は最低限下図(ガスケット本体推奨幅)に示す推奨最小幅を
     確保するようにしてください。

 

5.使用上の注意事項

 5.1.保管方法
  (1)ガスケットは包装を解かずに屋内の冷暗所に保管してください。保管期間は3年を目処として、それ以上の期間保管されたものについては
     弊社にご相談ください。
  (2)ガスケットは立て掛けたり、吊した状態で保管しないでください。
  (3)ガスケットは曲げたり、ねじったり、押したり、引っ張ったりしないでください。
  (4)梱包の上に物を置いたり、梱包の上を歩かないでください。

 5.2.取付方法
  (1)ガスケットを取り付ける前にフランジ表面を清掃し、異物やキズの無いことを確認してください。
  (2)ガスケットは無理な状態で取り扱わないでください。
  (3)ガスケットはフランジの片側に寄らないよう、適正な位置に置いてください。
  (4)ガスケットペーストは原則として塗布する必要はありませんが、特に要望される場合には300℃以下の条件でナフロンペースト
     (TOMBO No.9400)の使用を勧めます。
  (5)ガスケットの再使用はできません。

 5.3.ボルト・ナット
  (1)ボルト・ナットの付着物、錆、バリなどを取り除いて使用してください。ネジ部いっぱいまでナットを手で締めることが出来ない場合は、
     もう一度きれいに掃除するか、取り替えてください。
  (2)ボルト、ナットは使用条件およびフランジに適したものを使用してください。ナットは、ボルトより20%程度強度が高いものをお勧めします。
  (3)ボルトは装着前に、潤滑剤を塗布してください。潤滑剤を使用しないと、ネジ部等の摩擦に負荷したトルクが消費されてしまい、
     ガスケットに必要な面圧が掛からなくなる場合があります。なお、潤滑剤は、ボルト、ナット、ワッシャー材質および使用条件に適した
     ものを使用してください。

 5.4.締付方法
  締付不足、片締め、過剰な締付があるとガスケットの性能を十分発揮することが出来ません。ボルトの締め付け方法として、対角位置にある
  ボルトを順番に締め付けていく“対角締め”が広く採用されていますが、2008年、JIS B 2251 にジョイントシートおよび、うず巻形ガスケット
  (ボルテックス®ガスケット)のフランジ継手締付方法が制定されましたので、以下にご紹介いたします。

  (1)はじめに
     ガスケットは偏心しないようにガスケット座に正しく装着し、片締めが生じないようにしてください。また、締付トルクの管理には
     トルクレンチを用いてください。
     ボルトの材質、サイズが正しいかどうか確認し、ボルト及びナットのネジ部、ナット座面ワッシャーには潤滑剤を薄く塗布してください。

  (2)仮締付け
     フランジのボルト本数が8本以下の場合は下記の手順に従い、仮締付を行う。
     ボルト本数が12本以上の場合は表1に従い、仮締付の対象となるボルトを選択し、同様に締付ける。

   ①図1のように、対角位置にあるボルトを順番に締め付ける。
   ②締付トルクは段階的に増加させ、(例えば目標締付トルクの10% → 20% → 60%→ 100%)均等に締め付ける。
   ③フランジ面間の隙間をノギスなどで対角に4箇所測定し、片締めしていないか確認する。

   ※ボルテックス®ガスケットの場合、仮締付けの最後に、目標締付トルクの50%で時計回りに1周締め付ける(片締め防止)。
   ※目標締付トルクの設定
    ボルトが8 本以下:指定された締付トルクの100%
    ボルトが12本以上:指定された締付トルクの110%

  (3)本締付け
   ①フランジボルトの本数が4本の場合は、目標締付トルク100%の締付トルクで対角締めして締め付ける。
   ②フランジボルトの本数が8本以上の場合は表2に記載した回数で、時計回りに周回して締め付ける。

  (4)増締め
     増締めが必要な場合は、本締付け終了から4時間以上経過してから本締付けと同じ手順で1~2周締め付ける。
  

     ※漏洩した場合は、流体圧力を取り除いた後に、初期締付トルクまで増し締めを行ってください。
      増し締めを行っても漏れが止まらない場合には、新しいガスケットと交換してください。

 5.5.異形ボルテックス®ガスケットについて
  基本形の異形ボルテックス®ガスケット(特に直線部分の長いもの)は、わずかな外力で変形することがありますので、取り扱いには
  充分気を付けてください。
  なお、長径、短径等の寸法に違いが生じても、そのまま溝に入れて使用できることがありますのでご相談ください。

 5.6.大口径ボルテックス®ガスケットについて
  大口径ボルテックス®ガスケットを高圧条件で使用する場合は、エンドフォースによるガスケットの変形や、フランジの変形が生じる場合が
  ありますので、事前にご相談ください。
  大口径ボルテックス®ガスケットは破損(バラケ)しやすく、取扱が不適切な場合にはシール性の低下を招くばかりではなく、最悪の場合
  腕や顔を傷つける恐れがありますので、取り扱いの際には以下の点にも注意してください。

  (1)輸送
     ガスケットを輸送するときは平積みにしてください。立て掛けて輸送する場合には当て木を用いてガスケット(梱包)が反らないように
     してください。
  (2)積み卸し
     積み卸しは木枠及び段ボール板が反らないようにしてください。また、フォークリフトの爪で梱包を傷つけないように扱ってください。

  (3)組み付け現場までの移動
     梱包のまま取付箇所の近くまで運んでください。
  (4)解梱
     梱包を解くときは平らな場所または台上で行ってください。
  (5)梱包からの取り出し
     木枠梱包を外すと、ダンボール板に粘着テープ及び緩衝材で固定されています。緩衝材を取り除いた後、ダンボール板の外周を
     ガスケットごと静かに持ち上げてください。持ち上げるときにガスケットに反り、ねじれ、ゆがみが生じると破損が起こる場合があります。
  (6)ガスケットの持ち方
    1)監督者を決めて、全体の指揮をとってください。
    2)外輪だけに手をかけると内輪とガスケット本体の自重で外輪が外れる危険があります。必ず内輪まで手がかかるように持ってください。
      (下図参照)


    3)製品は平行に保ち、部分的に垂れないようにしてください。
    4)製品を立てるときは、横から製品がねじれていないか確認しながら起こしてください。
    5)製品を垂直に立てたとき、製品を床に置かないでください。

 

 

6.廃棄に関する注意事項

 ボルテックス®ガスケット及びこれらの使用済み品を処分する場合には、焼却せずに『廃棄物の処理及び清掃に関する法律』に従い、
 産業廃棄物(下記参照)として処分してください。

 

 

7.その他の注意事項
 労働衛生上の注意については、SDS(安全データシート)にて確認してください。

                                                                         以上

 


注意事項

本資料記載の内容は、あくまで記載の条件下における情報を提示するものであり、すべての条件を網羅していない可能性があります。また、本資料作成にあたっては内容の正確性に最大限の注意を払っておりますが、本資料内のすべての情報、説明、推奨事項が、何らかの保証を行うものではないことをご了承ください。本資料には、当社の知見・ノウハウ等の機密情報が含まれます。本資料の全部または一部を本提出目的以外に使用することおよび第三者に開示することはご遠慮ください。本資料に記載の使用方法等が第三者の知的財産権を侵害しないことを保証するものではございません。


 

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